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2023/05/09 週刊ポスト 2023年5月19日号

平田篤胤 狂信から共振へ

ISBN: 4831862762

発売日: 2023/3/10

出版社: 法蔵館

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狂信的な国粋主義者か、神仙思想に没頭し魂の尊厳を問うた求道者か。

民俗学はなぜ国粋主義と親和性があるのか。



平田篤胤没後180年のいま、多角的な視点からカリスマ・平田篤胤に光をあて、ファシズムを問い直す挑戦的試み。





[目次より]



序章 狂信から共振へ【山下久夫】



I 同時代との共振



第一章 『古史伝』の神代像と『香取志』『鹿島志』

――共振を求めて 【山下久夫】

第二章「気吹舎」の出版活動と在地の「知」

―――共振する伊豆国 【中川和明】

第三章 平田篤胤と近世仏教

――《排除》と《包括》 【森和也】

第四章 近世知識人の怪異認識と平田篤胤

――「天狗」理解をめぐって 【今井秀和】

第五章 『牛頭天王暦神辯』における吉備真備批判の意味

――篤胤と近世祇園社との共振【鈴木耕太郎】

第六章「玄学」という名付け

――ユニバーサルとパーソナル 【森瑞枝】

コラム1「一つの世界」のなかの平田篤胤

――比較神話学の夜明けと篤胤 【彌永信美】



II 時代を超えた共振



第七章 篤胤のなかの中世

――その神学的方法に底流するもの 【小川豊生】

第八章 寅吉をめぐる冒険【三ツ松誠】

コラム2明治の平田家、平田胤雄と印行社 【相澤みのり】

第九章 柳田国男と「平田派」の系譜

――大国隆正と宮地厳夫に注目して 【渡勇輝】

第十章 平田国学とキリスト教 【齋藤公太】

第十一章 再生する平田篤胤

――世紀転換期の「神道史」叙述における「事実」と「想像」をめぐって 【木村悠之介】

コラム3平田篤胤と酒井勝軍の神代文字観

――「完全言語」として 【吉田唯】

第十二章 神仙・調息・ファシズム

―――平田篤胤と近代異端神道をめぐって 【斎藤英喜】

あとがき

執筆者略歴