配信日 雑誌名
2023/05/19 ハーパーズ バザー 2023年7月号

ハンナ・アーレント、三つの逃亡

ISBN: 4622096056

発売日: 2023/4/20

出版社: みすず書房

Amazonランク: 0

ユダヤ人として戦争の世紀に生まれ落ち、

現実に向かって“なぜ?”と問いつづける少女ハンナ。

『全体主義の起原』『活動的生』を著した

不世出の政治哲学者の生涯を

繊細に、大胆に、描ききる名作グラフィックノベル。



〈これから語られるのは、

ハンナ・アーレントという人物の

生涯についての物語である。

別の時代の、失われた世界の、

失われた国に生まれ落ちた亡命哲学者。

その名前を聞いたことがある人も

いるかもしれない。

最後に残る(そして最初からある)疑問。

なぜこの人物は、

おそらく20世紀の最も偉大な哲学者は、

哲学を捨てたのだろうか?

それにもかかわらず、なぜ彼女の思考は、

人類が前に進むための生きた道筋を

示してくれるのだろうか?〉





目次



若きハンナの悲しみ――東プロイセン

割れ目を踏む

スピロヘータ

癒しの錬金術

マールブルクの魔術師

恍惚とした真理 1925

「誓います」 1929



ハンナ、第一の逃亡――ベルリン

ロマーニッシェス:1933

黒いハバナの葉巻

いかさま裁判開廷中 1933年2月27日

われわれがこの世界の邪魔をする

私に罪を着せないで(その朝帰りのあとで)

無垢の終わり

ごく形式的なものです(正午)

お断りします(二日後)

無国籍



ハンナ、第二の逃亡――パリ

パリで三方面から真理へ迫る 1933

ハンナのパリ、三枚続きの絵――一枚目:愛する人 1936

ハンナのパリ、三枚続きの絵――二枚目:思考する人

ハンナのパリ、三枚続きの絵――三枚目:行動する人

ゲームは進行中 1939年9月1日

1940年5月5日

冬季自転車競技場、フランステクノロジーの勝利!

ギュルスへ 1940年5月23日

1940年6月14日 大混乱の崇高さ

徒歩で

地中海で運が尽きたアテネ

隠れ家を去る 1940年

鍵作戦

午前4時

ポルトボウにて

今がそのときだ

楽園から嵐が吹いてくる



ハンナ、第三の逃亡――ニューヨーク

新世界 1941

眉をひそめる

新たなユダヤ的任務完了

この種の真実の語りは

深淵 1943

アーレント主義の起源

ハイデガーの山小屋

マルタの最期と無数の「なぜ」 1951

ヴァルターの染み 1955

メアリー、メアリー:1958

時代の現存在 1958(15分後)

リバーサイドのカディッシュ



手すりなき思考――エルサレムとその後

宇宙時代の思想家

市民第1号?

悪魔とタンゴを踊る:ブエノス・アイレス 1961

複数性にむかってうつむきながら歩く:1968

そして、始まりにおいて



エピローグ



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謝辞

訳者あとがき