配信日 雑誌名
2023/06/12 週刊東洋経済 2023年6月17日号

ひとくち哲学: 134の「よく生きるヒント」

ISBN: 4152102225

発売日: 2023/3/23

出版社: 早川書房

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プラトンの国家論から映画「ジョーカー」のニヒリズムまで。

一口かじれば世界が変わる!

プラトン、デカルト、構造主義や現象学……134の哲学の主要トピックをすべて2~3ページに凝縮した「哲学思想の入門書」



戸谷洋志氏 推薦!(関西外国語大学准教授、『Jポップで考える哲学』著者)“シンプルで愉快な哲学入門。コンパクトだからと舐めないで。夜に読むと眠れなくなります。”

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【本書本文より】 哲学にはときとして、人に敬遠されるイメージがあるようだ。ひょっとすると、哲学者が「間違っている」と言えば済むところをわざわざ「誤謬(ごびゅう)がある」と言ったり、何かにつけて古代ギリシャを持ち出したりすることと関係しているのかもしれない。しかし、哲学は別にそうでなくてはいけないわけではない。(中略)近寄りがたい象牙の塔から、家のリビングやカフェや通勤電車へと、哲学を取り戻せたらいいと思っている。(中略)人は誰でも哲学的な疑問を抱いていて、どんな人も哲学者になれる。私はそう固く信じている。

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■あなたの周りのこんな悩み・疑問に「哲学」が効く!

「友人や家族が自分のことを全然理解してくれない」 ⇒サルトル(本文66ページ)

「他人をうまく説得できない」 ⇒アリストテレス(本文199ページ)

「ネットやスマホにどうしても縛られてしまう」 ⇒ハイデガー(本文222ページ)

「多数決で負けていつも周りに合わせてばかり…」 ⇒トクヴィル(本文343ページ)

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■本書目次より一部紹介

 はじめに

倫理

 プラトン ギュゲスの指輪

 ベンサム 快楽の計算

 アリストテレス 徳とは中庸

 カント 「みんながこう行動したらどうなるか」を考える

 アイン・ランド 利己主義

 コント 利他主義

 アベラール 意図の善悪

 シンガー 人を手段として扱わない

 トマス・アクィナス 正しい戦争はあるのか

 シンガー 人間は動物より優位なのか

 ジンバルドー 人が残忍な行動をとるとき

 クリフォード 信念の倫理

 ラブロック 母なる自然、ガイア

実存主義

 サルトル 自己欺瞞

 実存主義と虚無

 モンテーニュ よき死とは何か

 ニーチェ 力への意志

 ハイデガー 死を思って生きる

 カミュ 不条理

 ショーペンハウアー 苦悩か退屈か

 サルトル 他者

 ニーチェ 永劫回帰

 キルケゴール 実存の三段階

 ヘーゲル 主人と奴隷

 カミュ 反抗

 ボーヴォワール フェミニズムについて

 ファノン黒人と実存主義

美と芸術

 「わび」と「さび」 完全でないからこその美

 アリストテレス カタルシス

 カント 美と崇高

 ショーペンハウアー 音楽

 ゲーテ 色の理論

 ハラリ 集合的神話

 ユング 元型というキャラクター

 ジョーカー ニヒリズム

 ニーチェ アポロンとディオニュソス

 アドルノ 文化産業

 サノス エコテロリズム

 日本の美学、間 空白のもつ意味

社会と人間関係

 プラトン 純愛

 モンテーニュ 感情の矛先

 ソフィー・ド・コンドルセ 親が子に与える愛情

 マードック 人のよい部分に目を向ける

 ウェーバー 勤労の意味

 デュボイス 二重意識

 ウルストンクラフト フェミニズム第一波

 マルクス 階級闘争

 孔子 礼

 ヘーゲル 世界精神

 アッピア コスモポリタニズム

 マッキノン 不公平なルール

 バーク マナーが人をつくる

 アレント 悪の凡庸さ

宗教と形而上学

 アル⁼キンディ 宇宙の始まり

 フロイト 父なる存在

 ペイリー 偉大なる設計者

 ヒューム 悪の問題

 デカルト 神の存在証明

 フォイエルバッハ 人にかたどられた神

 パスカル 神の存在に賭ける

 マルクス 宗教は民衆のアヘン

 バークリー 存在するとは知覚されること

 ヒューム 奇跡

 スピノザ 汎神論

 公案 禅問答

文学と言葉

 キャンベル 古今東西の物語に共通する構造

 ハクスリー すばらしい新世界

 ベケット ゴドーを待ちながら

 オーウェル 『一九八四年』が描く「二重構造」

 カフカ 疎外感

 プルースト 無意志的記憶

 ロマン主義 自然を詩に表す

 ラドフォード フィクションの意味

 アリストテレス 弁論術

 シェリー フランケンシュタインと悪意ある科学者

 チョムスキー 言語の習得

 デリダ 言語という幻

 ヴィトゲンシュタイン 言語ゲーム

 構造主義 二項対立

科学と心理学

 ベーコン 科学的手法

 クーン パラダイムシフト

 ハイデガー テクノロジー

 ヘラクレイトス 変わり続ける自己

 リベット 行動と意識

 ポパー 疑似科学

 チューリング ロボット対人間

 アシモフ ロボット工学の三原則

 フェルミ 宇宙人はどこにいるのか

 ゴドフリー⁼スミス 他社の心

 フロイト パーソナリティ

 ピアジェ 発達心理学

 ゲシュタルト療法 空白をつくる

日常の哲学

 アリストテレス 友情

 ボーヴォワール 母性という神話

 ルソー よい子ども時代とは

 フーコー 規律

 ストア哲学 俯瞰する

 フロイト 死の欲動

 フランクル 苦しみに意味を見いだす

 エピクロス 快楽

 フッサール 現象学

 ストア哲学 どう受け止めるかは自分次第

 ソロー 歩くことの意義

 孫武 ゲームに勝つための兵法

 ハーヴィー 眠れないときに

知識と心

 デカルト 精神と身体

 ロック 自分と他人の頭の中

 プラトン 洞窟の比喩

 ピュロン 懐疑論

 ヒューム ブラックスワン

 ビュリダン 選べないロバ

 ソクラテス 無知の知

 アリストテレス 論理の法則

 エウブリデス 砂山のパラドックス

 デカルト われ思う、ゆえにわれあり

 ヒューム 知覚の束

 カント 世界のなりたち

 チャーマーズ 汎心論

 チャーマーズとクラーク 拡張された心

政治と経済

 ホッブズ 統治者の必要性

 マキアヴェリ 君主論

 イブン・ハルドゥーン 帝国の盛衰

 ヘルダー ナショナリズム

 トゥキディデス 不可避な戦争

 マルクス 歴史観

 バーク 保守主義

 ペイン 革命

 アダム・スミス 見えざる手

 トクヴィル 民主主義を守る

 カント 世界平和への道

 ガンジー 非暴力

 エンゲルス 思想の自由主義

 フクヤマ 歴史の終わり

 謝辞

 訳者あとがき