配信日 雑誌名
2023/06/08 週刊文春 2023年6月15日号
2023/06/14 GINZA 2023年7月号
2023/09/14 週刊新潮 2023年9月21日号

台湾漫遊鉄道のふたり (単行本)

ISBN: 412005652X

発売日: 2023/04/20

出版社: 中央公論新社

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炒米粉、魯肉飯、冬瓜茶……あなたとなら何十杯でも――。

結婚から逃げる日本人作家・千鶴子と、お仕着せの許婚をもつ台湾人通訳・千鶴。

ふたりは底知れぬ食欲と“秘めた傷”をお供に、昭和十三年、台湾縦貫鉄道の旅に出る。



「私はこの作品を過去の物語ではなく、現在こそ必要な物語として読んだ。

そして、ラストの仕掛けの巧妙さ。ああ、うまい。ただ甘いだけではない、苦みと切なさを伴う、極上の味わいだ。」

古内一絵さん大満足



1938年、五月の台湾。

作家・青山千鶴子は講演旅行に招かれ、台湾人通訳・王千鶴と出会う。

現地の食文化や歴史に通じるのみならず、料理の腕まで天才的な千鶴とともに、 台湾縦貫鉄道に乗りこみ、つぎつぎ台湾の味に魅了されていく。

しかし、いつまでも心の奥を見せない千鶴に、千鶴子は焦燥感を募らせる。

国家の争い、女性への抑圧、植民地をめぐる立場の差―――

あらゆる壁に阻まれ、傷つきながら、ふたりの旅はどこへ行く。