配信日 雑誌名
2023/06/09 週刊ポスト 2023年6月23日号
2023/06/15 週刊文春 2023年6月22日号
2023/06/22 週刊新潮 2023年6月29日号
2023/06/27 週刊現代 2023年7月1日号
2023/06/28 女性自身 2023年7月11日号

かっかどるどるどぅ

ISBN: 4309030793

発売日: 2023/05/24

出版社: 河出書房新社

Amazonランク: 0

68万部を突破し、全国に感涙を与えた文藝賞・芥川賞受賞作『おらおらでひとりいぐも』から6年。「みんなで生きる」をテーマに据えた著者の新境地!



●登場人物:本書の舞台「萬葉通り商店街」をめぐる人々

 里見悦子(さとみ・えつこ)


 女優になる夢を捨てきれず、つましい暮らしを送る60代後半の女性。アパートの立ち退きが迫る。




 平芳江(たいら・よしえ)


 舅姑の介護に明け暮れ、自分をもたぬまま気づけば68歳。路上で見かけた悦子に思わず声をかけ、自らの人生が動き出す。




 田口理恵(たぐち・りえ)


 大学院を出たものの就職氷河期に重なり、非正規雇用の職を転々とする30代の女性。出来心からスーパーで財布を盗んでしまう。




 木村保(きむら・たもつ)


 生きることに不器用で、自死を考える20代の男性。河川敷で「困ったらここに行け」と見知らぬ人から紙切れをわたされる。




 片倉吉野(かたくら・よしの)


 古いアパートの一室を開放し、食事をふるまう。



●あらすじ

女優になる夢を捨てきれず、つましい暮らしを送る60代後半の悦子。夫を亡くし、舅姑の介護に明け暮れ、気づけば自分を持たぬままに68歳になっていた芳江。大学院を出たものの就職氷河期に重なり、非正規雇用の職を転々とする30代の理恵。そして生きることに不器用で、自死まで思いつめ河川敷に座り込む20代の保――。



それぞれに、ままならない不安な毎日を送る4人は、引きつけられるように古いアパートの一室を訪れるようになる。そこでは片倉吉野という不思議な女性が、自室を開放し、訪れる人たちに食事をふるまっていた――。



孤立し、寄る辺なく生きるすべての人を強く励ます、感動の群像劇。