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2023/07/25 週刊エコノミスト 2023年8月1日号

大学職員のリアル-18歳人口激減で「人気職」はどうなる? (中公新書ラクレ 798)

ISBN: 4121507983

発売日: 2023/7/7

出版社: 中央公論新社

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噂の人気職「大学職員」のリアルに迫る!

大学職員は「年収一千万円以上で仕事も楽勝」と噂の人気職だが、はたして真相は?

大企業と似たような仕事内容がある一方、オーナー一族のワンマン経営で、ブラック職場の例もある。国公私立でもまた事情は千差万別。

私立大学の元職員である二人の著者が、学生や外部からは見えにくい組織のピンキリな舞台裏を明かしつつ、18歳人口が激減する業界の将来不安、職員が抱えがちなキャリアの悩み、教員との微妙な関係性、そして高度専門職としてのモデルや熱い想いを伝える。

それでも大学職員になりたい人、続けていきたい人、辞めようかどうか迷っている職員のための必読書。



■本書の目次(一部抜粋)■



まえがき――ネット上の噂は本当か?



1章 誤解されがち! 大学職員というお仕事

・「楽で稼げる仕事」?

・時代の変化、期待される役割の変化

・「学生と接する仕事」ばかりではない

・国立、公立、私立でこれだけ異なる

・小・中・高校の事務職員との違いは?

・職員と教員のすれ違い

・「大規模な難関校なら安泰」は本当か?

・国立大学職員の特殊な異動・昇進事情

 コラム1 危ない情報源、信頼できる情報源



2章 少子化でも「食いっぱぐれない」仕事か?

・「大学は潰れない」は本当?

・18歳人口激減で、経営危機も

・進学率50%超の「誰もが大学で学べる社会」

・「第三の職種」IR、URAとは?

・あまりにローカルな日本の大学

 コラム2 モデルとしてのアメリカの大学職員たち



3章 「大学業界らしさ」の良さ、悩ましさ

・ライバル校と協力!?

・「数字は追わなくてよい」は本当か?――要因① 非営利組織ゆえの困難

・ザ・お役所仕事――要因② 規定主義という足あし枷かせ

・「本当の上司」は誰だ?――要因③ 複雑なガバナンス

・「このままで良いのだろうか?」――キャリアへの尽きない悩み

・高度専門化に対応できるか?

・「転職したとして活躍できるか」という不安

・「大学アドミニストレーター」とは?

・中高年と若手、正規と非正規―職員間のギャップ

・「民間からの転職」と「たたき上げのプロパー」

・「本学の常識」は、他大の非常識

 コラム3 大学職員による学会もある! プロを目指す人のためのさまざまな場



 特別インタビュー  笠原喜明 大学行政管理学会 会長



4章 それでも大学職員になりたい人へ

・なぜ大学職員が人気になったのか

・噂の真相①――年収1000万は本当?

・噂の真相②――「楽な仕事」は本当?

・大学職員に向いている人、向いていない人

・現役職員がいま志望者へ伝えたいこと

・新卒採用試験・面接、知っておくべきポイント

・中途採用で、職員へ転職する方法

・大学改革人材として転職する方法

・「大学人」としてのアイデンティティ

 コラム4 知られざる「中退」のリアル──指定校入学者の8割という例も!



5章 すごい職員はどこがすごいのか?

・教員ではなく、職員だからできること

・現役職員が明かす「やりがい」

・組織を動かせる職員、動かせない職員

・社会のために働くということ

・「辞めたい」と悩む人へのメッセージ



参考資料【大学職員のお仕事カタログ】



●教学部門の例●

教務/学生支援/学生相談(カウンセリング)/キャリアセンター(就職支援)/図書館、メディアセンター/入試広報、アドミッションセンター/国際教育、国際交流/地域連携/研究支援/教学IR/学長室



●法人部門の例●

広報(大学広報)/企画/総務・人事/財務・会計/管財・施設/情報システム



●少し特殊な例●

医療支援/附属校、附属校支援/寄付金事業/高大連携/箱根駅伝担当



あとがき――大学を動かすキーパーソンへ