配信日 雑誌名
2023/09/04 週刊東洋経済 2023年9月09日号

経済の流れと仕組みでわかる人類の1万年史

ISBN: 4562072873

発売日: 2023/5/18

出版社: 原書房

Amazonランク: 0

歴史の視点からの経済の流れが興味深く学べる

伊藤元重氏[東京大学名誉教授]推薦!



人類と発展を通じた経済・社会・政治・文化を一望する「統合史」

人類は何を生み出し、そこにどんな問題が生じ、いかに解決してきたのかをたどる話題の書

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◆「洞察力に富んだ、本当に驚くべき物語」

 フェリックス・マーティン フィナンシャル・タイムズ紙チーフ経済コメンテーター



◆「同世代で最も優れた金融ジャーナリストの一人」

 ジェームズ・カーカップ タイムズ紙



◆「物語的な迫力と鋭い観察力」

 ダイアン・コイル エコノミスト誌



◆「どのページを開いても新しい洞察」

 エルロイ・ディムソン 経済学者



◆「説得力のある物語」

 アンディ・ハルデイン イングランド銀行チーフエコノミスト



◆「壮大な物語を、知恵とウィットで語っている」

ステファン・D・キング 経済学者



◆「人類の経済史のすべてがここに集約」

 ジョン・オーサーズ 金融ジャーナリスト

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人類が営々とつむいできた「生産」と「交換」、そして「開発」と「発展」の変遷を通じて俯瞰した経済・社会・政治・文化の統合史を、『エコノミスト』誌がわかりやすく身近な例を挙げながら案内。未来へのヒントもたっぷり詰まった一冊。カラー口絵14点。







目次



 はじめに



序章

交易の欲求/国家/金融/進歩の本当の意味/必要から生まれるもの/長い歴史を眺める



第1章 古代の経済

農業/その他の文明/古典期/ふたつの大帝国/石斧から絹の衣へ



第2章 農業

ボストンの空中農園/輪作と家畜/養分の問題/成功の種



第3章 アジアの市場 200年~1000年

イスラームの台頭/緩慢な進歩



第4章 ヨーロッパの復活 1000年~1500年

中世ヨーロッパの生活/イタリアの都市/国際交易の大市/ハンザ同盟/町や都市の重要性/アジアの発展/中国の後退/転換点



第5章 エネルギーを求めて

命綱の燃料/世界を明るく/チャーチルの戦略/フラッキング問題



第6章 大変革 1500年~1820年

ヨーロッパ世界の拡大/文化交流/制度/エネルギー/技術革新/容疑者を絞る/なぜ、イギリスで、あの時代に?/分岐



第7章 製造――われらの造り主を崇拝し

昔の事業/マネジメント(管理法)/チェーン



第8章 第一次グローバリゼーション 1820年~1914年

比較的平和な時代/植民地の拡大/債権者のルール/巻き返し/日本の台頭/新しい企業の時代/第二次産業革命/生活水準/労働組合/サイクル



第9章 移民

新天地を求めて/強いられた移民/年季労働者/身を寄せ合う人々の群れ/突然の停止/移民の経済的影響



第10章 世界大戦と世界恐慌 1914年~1945年

砕け散った平和/ソ連が選んだ別の道/金本位制の復活/恐慌とその後/ローズヴェルトとニューディール/ナチスの代替案/再び戦争へ/朗報/経済学の再考



第11章 輸送――必要不可欠なネットワーク

時計の時間を合わせよ/自動車/多くのモノを詰めた箱/ジェット族



第12章 繁栄から沈滞へ 1945年~1979年

ヨーロッパの回復/共同市場/社会的市場経済/大圧縮/超大国の情勢/日本の奇跡/毛沢東と中国/ソ連と東欧/開発途上国/ブレトンウッズ体制の崩壊/石油輸出国機構(OPEC)とインフレ/沈滞



第13章 中央銀行――マネーとテクノクラート

健全なマネーの守護者/連邦準備制度の創設/言いなりになって/独立性



第14章 第二次グローバリゼーション 1979年~2007年

新たな石油危機と不況/保守派の復活/政治家のニュー・ウェーヴ/企業の力/金融が覇を唱える/日本の前兆/天の采配/ユーロ/危機の高まり



第15章 政府――常に存在する力

民主主義の役割/社会福祉/教育/保健/マクロ経済の影響/政府と技術的変化/アウタルキーと独裁的資本主義



第16章 真の世界経済――開発途上国 1979年~2007年

アジアの虎たち/インドの改革/ロシアと東欧/中南米危機/不平等の増加(と減少)



第17章 テクノロジーとイノベーション

鉄器時代から情報化時代へ/チップとその他なんでも/PCの暴走/中身はどこに?/HALからHALへ/パンドラのXボックス



第18章 金融危機とその後 2007年~現在

各銀行は独自に/女王陛下の疑問/恐慌は回避された/ユーロ圏の分裂/どんな手を使っても/賃金の罪/労働者の権利/希望が持てる展開/排外主義者の復活



エピローグ



付録

ナンバーズ・ゲーム/インフレーション/失業/難しい仕事/完璧への果てしない探究



原注





■著者■

フィリップ・コガン  Philip Coggan

イギリスの著名経済ジャーナリスト、ニュース特派員、2006年より『エコノミスト』などに寄稿。2008年にウィンコット財団の「年間最優秀シニア金融ジャーナリスト」、2009年に年間最優秀ビジネスジャーナリストの「ベストコメンテーター」、2016年にCFAソサエティUKの「年間最優秀ジャーナリスト」に選出されている。著書に『The Money Machine』(未邦訳)、『Paper Promises』(『紙の約束――マネー、債務、新世界秩序』、日本経済新聞出版)など。



■翻訳■

花田知恵

愛知県生まれ。英米翻訳家。主な訳書にスキャブランド『日本人と自衛隊』、フリューシュトゥック『不安な兵士たち』、ハーディング『ドイツ・アメリカ連合作戦』、ホフマン『最高機密エージェント』、ゴールデン『盗まれる大学』、パーカー『地図でたどる世界交易史』など。