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2023/09/12 週刊ダイヤモンド 2023年9月16日号

未来を語る人 (インターナショナル新書)

ISBN: 4797681276

発売日: 2023/8/7

出版社: 集英社インターナショナル

Amazonランク: 0

これから世界はどうなる?

地球温暖化、パンデミック、国際紛争、そして格差拡大……。

世界を次々と覆う難題を、従来の資本主義は解決できるのか。

人類の未来を救うのは、資本主義の大改革か、新たなコミュニズムか。

世界の知性の頂点に立つジャレド・ダイアモンドをはじめ、

ブランコ・ミラノヴィッチ、ミノーシュ・シャフィク、ジェイソン・W・ムーアなど、

いま、世界で最も注目される学者8人に、

資本主義のゆくえ、世界の在り方、日本の進路について訊いた。



◆ 「いま人類が直面する、最大の危機」 ジャレド・ダイアモンド

危機への対応はフィンランドに見習うべき/アメリカ国内の二極化で、民主主義は崩壊するかもしれない/危機を乗り越えた理想の例は、日本の明治維新



◆ 「二つの資本主義が世界を覆う」 ブランコ・ミラノヴィッチ

不平等を永続化させないためにできること/「釣り合った結婚」が、不平等を拡大している?/アメリカと中国が向かう先はどこか



◆ 「世界中の人をドーナツの中に入れる」 ケイト・レイワース

自然科学が経済学に投げかけた課題/ティッピングポイントから離れていないといけない/エネルギーを経済的思考の中心に据える



◆ 「倫理と経済、どちらが先か?」 トーマス・セドラチェク

パンデミックによって、地球は新しい文明の段階に進んだ/ジョン・レノンの理想と、経済学者のアイデア/豊かな日本人が、なぜこんなに働くのか?



◆ 「資本主義を再構築する」 レベッカ・ヘンダーソン

「金融の回路を見直す」とは、どういうことか?/パンデミックが残した傷跡、パンデミックから得た教訓



◆ 「社会契約をつくり直す」 ミノーシュ・シャフィク

日本が悲惨な未来を迎えないためにやるべきこと/公平な社会をつくるのに、最も有効な税金とは?/パンデミックの数年後、社会を刷新するタイミングが訪れる/未来の世代の声を訊くシステム



◆ 「資本主義は『脱物質化』する」 アンドリュー・マカフィー

「脱物質化」とはどういうことなのか?/テクノロジーの進歩は、ますます加速していく/人類が豊かになるための、四つの要素の重要性



◆ 「生命の網のなかの資本主義」 ジェイソン・W・ムーア

なぜ今、マルクスに回帰するのか?/資本主義と農業の密接な関係について/問題は「安価なゴミの終わり」



大野和基(インタビュー・編)

1955年、兵庫県生まれ。東京外国語大学英米学科卒。1979年~97年渡米。コーネル大学で化学、ニューヨーク医科大学で基礎医学を学ぶ。その後、現地でジャーナリストとして活動を開始。国際情勢から医療問題、経済まで幅広い分野の取材・執筆を行う。著者に『英語の品格』(ロッシェル・カップ氏との共著)『私の半分はどこから来たのか』、編著書に『知の最先端』『未来を読む』『コロナ後の世界』など多数。