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2023/09/14 週刊新潮 2023年9月21日号

テロルの昭和史 (講談社現代新書)

ISBN: 065330912

発売日: 023年8月 23日

出版社: 談社

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青年たちの「義挙」に民衆は拍手したーー。



血盟団事件、五・一五事件、神兵隊事件、死なう団事件、そして二・二六事件……。

なぜ暴力は連鎖し、破局へと至ったのか?



昭和史研究の第一人者による「現代への警世」。





【本書の内容】



・「安倍晋三銃撃事件」と昭和テロの共通点

・「正義を守るための暴力」という矛盾

・現代の特徴は「テロの事務化」

・ピストルではなく短刀にこだわった将兵

・「三月事件」と橋本欣五郎

・「血盟団」井上日召の暗殺哲学

・五・一五事件の「涙の法廷」

・昭和テロリズムの「動機至純論」

・愛郷塾の存在と「西田税襲撃事件」

・言論人・桐生悠々の怒り

・大規模クーデター計画「神兵隊事件」

・罪の意識がまったくない相沢一郎

・血染めの軍服に誓った東條英機

・「死のう団」のあまりに異様な集団割腹

・二・二六事件が生んだ「遺族の怒り」

・一貫してクーデターに反対した昭和天皇 ……ほか





【本書の目次】



序章:昭和テロリズムから見た安倍元首相銃撃事件

第一章:残虐のプロローグ――三月事件から血盟団事件へ

第二章:昭和ファシズムの形成――五・一五事件が歴史を変えた

第三章:暴力の季節への抵抗者たち――ジャーナリスト・桐生悠々と政治家・斎藤隆夫

第四章:「血なまぐさい渇望」のクロニクル――神兵隊事件から永田鉄山刺殺事件まで

第五章:国家暴力というテロリズム――死のう団事件の異観

第六章:テロから戦争への転換――二・二六事件の残虐さが意味すること

不気味な時代の再来を拒むためにーーあとがきにかえて