配信日 雑誌名
2023/09/21 週刊新潮 2023年9月28日号
2023/10/17 週刊東洋経済 2023年10月21日号
2023/10/17 週刊エコノミスト 2023年10月24日号

ヒトラーの馬を奪還せよ ――美術探偵、ナチ地下世界を往く (単行本 )

ISBN: 480837248

発売日: 023年7月 28日

出版社: 摩書房

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数々の盗難美術品を発見し〈美術界のインディ・ジョーンズ〉の異名を取る著者が、

アート闇市場の深奥に迫る緊迫のノンフィクション!

事実は小説よりも奇なり。



第二次大戦時、ヒトラー総統の官邸前には高さ3メートルを超える一対の馬が偉容を誇っていた。ナチスお抱えの名匠の手になるブロンズ像の傑作だ。ベルリン陥落時に破壊されたと信じられていたその「馬」が、密かに売りに出されているという。 重さ1トンの巨像が数十年ものあいだ、誰にも知られず隠しおおせるものだろうか。半信半疑で調査にとりかかった著者の前に現れる怪しい人脈。元秘密警察、旧ソ連KGB、謎の大富豪、ネオナチ……まさか「馬」は本物なのか!



「このカラー写真の馬だけどね、第二次世界大戦中の白黒写真のとたしかにそっくりそのままだ。でも、どう考えたって本物のはずないよ。世界的に有名な像なんだよ。それがベルリン攻防戦を生き延びたうえに、七〇年間も発見されず、いまになって売りに出されるなんて、そんな可能性がどれぐらいあると思う? ゼロだね」

「たしかにな。しかし贋作だとしても、調べてみる価値はあるだろう。新聞の見出しが目に見えるようじゃないか。『ナチの残党、ヒトラーの馬の贋作で数百万の荒稼ぎをもくろむ』」

(本文より)



【目次】

プロローグ ベルリン、総統地下壕 一九四五年四月二二日

1 イタリア、リヴォルノ 二〇一四年

2 アムステルダム

3 ミュンヘン

4 ミュンヘン、地下駐車場

5 ブリュッセル

6 アムステルダム、日曜の朝、オフィスにて

7 ベルリン、そしてエーベルスヴァルデ

8 プレンツラウアー・ベルク

9 アムステルダム

10 ベルリン

11 アムステルダム

12 ミュンヘン

13 ネルフェニッヒ城

14 アムステルダム

15 ベルリン

16 ハイケンドルフ

17 アムステルダム

18 ベルリン

19 アムステルダム

20 二〇一五年五月二〇日水曜日

エピローグ

訳者あとがき