配信日 雑誌名
2023/06/08 週刊新潮 2023年6月15日号
2024/02/01 婦人画報 2024年3月号

寝煙草の危険

ISBN: 4336074658

発売日: 2023/05/22

出版社: 国書刊行会

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寝煙草の火で老婆が焼け死ぬ臭いで目覚める夜更け、

庭から現れどこまでも付き纏う腐った赤ん坊の幽霊、

愛するロック・スターの屍肉を貪る少女たち、

死んだはずの虚ろな子供が大量に溢れ返る街……



〈文学界のロック・スター〉〈ホラー・プリンセス〉エンリケスによる、12篇のゴシカルな恐怖の祭典がついに開幕!!!



カズオ・イシグロ(ノーベル文学賞作家)絶賛!

「美しく、怖ろしい……近ごろ私が発見した最高に面白い小説」

――ガーディアン紙「今年のベスト・ブック(2021)」



〈スパニッシュ・ホラー文芸〉とは

エルビラ・ナバロ、ピラール・キンタナ、サマンタ・シュウェブリン、フェルナンダ・メルチョール、グアダルーペ・ネッテル――今、スペイン語圏の女性作家が目覚ましい躍進を遂げている。作家によっては三十か国以上で翻訳され、世界中で好評を博すなど、現代文芸シーンにおける一大ブームとなっている。中でも、社会的なテーマを織り込みながら、現実と非現実の境界を揺るがす不安や恐怖を描いた作品群である〈スパニッシュ・ホラー文芸〉は、特に高く評価され、全米図書賞などの著名な賞の候補にも作品が上がるなど、今、最も注目すべき熱い文芸ジャンルの一つである。本書の著者マリアーナ・エンリケスは、〈文学界のロック・スター〉〈ホラー・プリンセス〉と称され数々の賛辞を受ける、現代アルゼンチン文学の頂点に君臨する作家である。



【2021年度国際ブッカー賞最終候補作】



【目次】

ちっちゃな天使を掘り返す

湧水池の聖母

ショッピングカート

井戸

哀しみの大通り

展望塔

どこにあるの、心臓



誕生会でも洗礼式でもなく

戻ってくる子供たち

寝煙草の危険

わたしたちが死者と話していたとき

 訳者あとがき