配信日 雑誌名
2024/03/11 週刊東洋経済 2024年3月16日号

科学文明の起源: 近代世界を生んだグローバルな科学の歴史

ISBN: 4492800956

発売日: 2023/12/6

出版社: 東洋経済新報社

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レビュー

【目次情報】

はしがきーー近代科学の起源



第1部 科学革命 1450年頃~1700年頃



第1章 新世界との出合い

1 新世界の博物学

2 アステカの医学

3 人類の発見

4 アメリカの地図を作る

5 まとめ



第2章 天文学の興隆

1 古代文書の翻訳

2 ルネサンス期ヨーロッパにおけるイスラム科学

3 オスマン帝国のルネサンス

4 アフリカの天文学者

5 北京の天文学

6 インドの天文台

7 まとめ



第2部 帝国と啓蒙 1650年頃~1800年頃



第3章 ニュートンの発見を導いたもの

1 ゴレ島での振り子の実験

2 インカの天文学

3 太平洋の航海者たち

4 ロシアにおけるニュートン科学

5 まとめ



第4章 経済のための博物学

1 奴隷制と植物学

2 東インドの自然史

3 中国の飲み物

4 江戸時代の日本における自然の研究

5 まとめ



第3部 資本主義と紛争 1790年頃~1914年



第5章 進化論と生存競争

1 アルゼンチンの化石ハンター

2 ロシア帝国の進化論

3 明治時代の日本と「生存競争」の概念

4 清朝中国における自然選択説

5 まとめ



第6章 ナショナリズムと国際主義

1 戦争とロシア帝国の科学

2 オスマン帝国の工学

3 植民地インドにおける科学と産業の発展

4 明治の日本の地震と原子

5 まとめ



第4部 イデオロギーと戦争の余波 1914年~2000年頃



第7章 政治の時代の物理学

1 革命後のロシアの物理学

2 中国におけるアインシュタインの相対論

3 日本の量子力学

4 物理学と帝国との闘い

5 まとめ



第8章 冷戦と遺伝学

1 メキシコにおける「緑の革命」とヒト遺伝学

2 独立後のインドにおける遺伝学の発展

3 毛沢東のもとでの共産主義的な遺伝学

4 イスラエルと集団遺伝学

5 まとめ



エピローグ 科学の未来



謝辞

原注

図版出典

口絵出典

索引

著者について

ジェイムズ・ポスケット

ウォーリック大学准教授。科学技術史が専門。ケンブリッジ大学で博士号を取得し、ダーウィン・カレッジのエイドリアン・リサーチ・フェローシップを取得した。『ガーディアン』『ネイチャー』『BBCヒストリーマガジン』などに寄稿し、インドの天文台からオーストラリアの自然史博物館まで、世界各地を調査のために訪れている。2013年にはBBC新世代思想家賞の最終選考に残り、2012年には英国科学作家協会による最優秀新人賞を受賞している。学術書『Materials of the Mind』の著者であり、本書は一般読者向けの初めての作品である。





水谷 淳(ミズタニ ジュン)

翻訳者。主な訳書にレナード・ムロディナウ『「感情」は最強の武器である』(東洋経済新報社、2023年)、イアン・スチュアート『世界を支えるすごい数学』(河出書房新社、2022年)、グレゴリー・J・グバー『「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた』(ダイヤモンド社、2022年)、ジム・アル=カリーリ/ジョンジョー・マクファデン『量子力学で生命の謎を解く』(SBクリエイティブ、2015年)などがあり、著書に『科学用語図鑑』(河出書房新社、2019年、増補改訂版2022年)がある。