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2024/02/29 週刊新潮 2024年3月7日号

衣巻省三作品集 街のスタイル

ISBN: 4336075646

発売日: 2024/1/27

出版社: 国書刊行会

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著者について

(1900年-1978年)詩人・小説家。兵庫県に資産家の子弟として生まれる。中学時代に稲垣足穂と親友になり、二人で佐藤春夫に師事。早稲田大学中退後に詩人としてデビュー、伊藤整、左川ちか、北園克衛らと文学運動を展開。しだいに創作に移り、抒情小説/モダニズム/幻想文学など幅広い作風のもと清冽な魅力にあふれた作品群を発表。第一回芥川賞候補になった長篇『けしかけられた男』(1935-36年)はジッドばりのメタフィクションで、川端康成が評価するも受賞を逃す。

大正末から住んだ馬込文士村の邸宅には稲垣足穂が居候。近所の萩原朔太郎、室生犀星などと親しく交わり、朔太郎のエッセイにも描かれる。戦後は寡作となり、しみじみした味わいの随筆などを同人誌に発表した。

【生前の単行本】(1928年~1937年)

小説『黄昏学校』(版画荘)、『パラピンの聖女』(金星堂)、詩集『こわれた街』(詩之家出版部)、『足風琴』(ボン書店)



山本善行

大阪府生まれ。古書店「古書善行堂」店主、書物雑誌「sumus」編集人代表。

著書に『定本 古本泣き笑い日記』『関西赤貧古本道』など。編書に『上林暁傑作小説集 孤独先生』『上林曉傑作小説集 星を撒いた街』『文と本と旅と 上林曉精選随筆集』「灯光舎 本のともしび」短編集シリーズ(寺田寅彦、田畑修一郎、中島敦、堀辰雄、内田百閒)など。共著に『漱石全集を買った日』『新・文學入門』などがある。