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2026/01/05 週刊ポスト 2026年1月16日号

かつてこの町に巨大遊廓があった 〜熊本・二本木の歴史と記憶をたずねて

新商品

ISBN: 4907902409

発売日: 2025/12/15

出版社: 忘羊社

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抜粋

「二本木遊廓が全国に知られるきっかけとなったのが、明治三三年(一九〇〇)に起きたとされる『東雲のストライキ』である。二本木遊廓でもっとも豪華な東雲楼の娼妓約五〇人が、待遇改善や自由廃業を求めて接客を放棄し、立て籠ったと伝えられる事件である。彼女たちが歌った『東雲節』は全国に広がり、小学生まで口ずさんだと言われている。…二本木遊廓も他の遊廓同様、負の側面を持っている。私は、かつて栄華を誇った西日本随一の二本木遊廓を通して日本近代の光と影を掘り下げ、その歴史を正しく、ありのまま未来に伝えていくことは一つの責務であり、このままでは二本木遊廓の歴史そのものが忘れ去られてしまうと危機感を抱いた」(序章より)

著者について

澤宮 優(さわみや・ゆう)…ノンフィクション作家。1964年熊本県生まれ。青山学院大学文学部史学科卒業後、早稲田大学第二文学部(日本文学専修)卒業。日本文藝家協会員、全国文化財保存協議会員。日陰で生きる人々に光を当てるというテーマで、スポーツから歴史、民俗、文学まで幅広く執筆。『巨人軍最強の捕手』(晶文社)で第14回ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。主な著書に『イラストで見る昭和の消えた仕事図鑑』(角川ソフィア文庫)、『考古学エレジーの唄が聞こえる』(東海教育研究所)、『昭和の仕事』(のちに『昭和の消えた仕事物語』として角川ソフィア文庫に収録)、『集団就職』(ともに弦書房)、『戦国廃城紀行』(河出文庫)、『イップス』(KADOKAWA)、『世紀の落球 「戦犯」と呼ばれた男たちのその後』(中央公論新社・第3回野球文化學會賞)、『バッティングピッチャー』、『昭和十八年 幻の箱根駅伝』(ともに集英社文庫)、『暴れ川と生きる 筑後川流域の生活史』(忘羊社)、『「二十四の瞳」からのメッセージ』(論創社)、『天守のない城をゆく』(青土社)、『あなたの隣にある沖縄』(集英社文庫)など多数。