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2024/08/21 週刊新潮 2024年8月29日号

二人のウラジーミル 〔レーニンとプーチン〕

ISBN: 4865784276

発売日: 2024/6/27

出版社: 藤原書店

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レビュー

2024年1月21日は、レーニンが53歳で早逝してからちょうど百年にあたる年だ。1991年、旧ソヴィエト連邦の崩壊・消滅で、レーニンのプロレタリア革命が失敗であったことは歴史的事実になった。しかしレーニンの革命理論のどこが間違っていたのか、その理論的な解明は、なぜか世界的にほとんど行われていない。この機会に「レーニンの失敗の本質」を徹底的に追及する必要がある。



レーニンはもう昔話じゃないですか。レーニンの失敗の解明なんて、もはや世間の関心を引きつけることはないですよという人もいる。そんなことはない。プーチンの言語道断の隣国に対する武力侵略は、まさに歴史的な大ロシア主義から生まれたものであり、レーニンとプーチンという“二人のウラジーミル”には、名前だけではない多くの共通点があるのだ。(本書「はじめに」より)

著者について

【著者紹介】

●伴野文夫(ばんの・ふみお)

1933年東京生まれ。元NHK国際・経済担当解説委員。1959年、東京大学文学部西洋史学科卒。同年、NHKに報道局放送記者として入社。1968-83年、ブリュッセル、パリ、ボン(西ドイツ)特派員を歴任。1987年より国際・経済担当解説委員。NHKスペシャル「日本の条件『マネー』」三部作のキャスター(1981年)。

1995-2001年、杏林大学社会科学部教授。

著書に『ユーロは絶対に崩壊しない――米英マネー資本主義に立ち向かうEUの大陸資本主義』(幻冬舎ルネッサンス新書、2016)『エマニュエル・マクロン フランスが生んだ革命児』(幻冬舎、2017)『2050年、未来秩序の選択――「アングロサクソンの時代」から「地球協同体」へ』(NHK出版、2021)他。



(本データは刊行時のものです。)