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2024/08/09 FUDGE 2024年9月号

シャネル: 人生を語る (中公文庫 モ 8-1)

ISBN: 4122049172

発売日: 2007/9/22

出版社: 中央公論新社

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出版社からのコメント

謎のヴェールに包まれた少女時代から才能をひらかせ一大モード帝国を築くまでの半生がシャネル自身の言葉で語られる。原題は「シャネルの歩みぶり(アユール)」。盟友作家モランが書き留めた貴重なシャネルの回想録である。本作品は「獅子座の女シャネル」として文化出版局から30年前に刊行されたが、誤認や省略を大幅に訂正。清新な全訳と綿密な注釈により、レザネ・フォル(狂乱の時代)といわれた1920年代のパリの活気を背景に華やかな恋愛体験やピカソ、コクトー、ディアギレフなどのアーティストたちやセレブリティとの交流が明らかになった。

 それにもまして今回の真骨頂はシャネルの純真無垢な肉声が甦ったことである。時に可憐、時に残酷な名言がたくさん織り込まれている。仕事について、異性・同性についての辛口批評は時空を超えて共感を呼び起こす。

著者について

ポール・モラン

一八八八ー一九七六 パリ生まれ、フランスの作家。二〇代の若さで外交官となり、世界各地を旅して、小説から評論までコスモポリットな作品を残した。一九二二年にだした小説『夜ひらく』で一躍文壇にデビューし、ダンディな風姿で二〇年代パリ社交界の寵児となった。この頃コクトーたちをとおしてシャネルと知り合う。第二次大戦の折りにヴィシー政権の外交官を務め、パリ解放とともに国外追放の身となってスイスに長く滞在。このときシャネルと再会して聞き書きスタイルのシャネル伝をのこす。ド・ゴールの引退とともにパリに復帰、一九六八年、アカデミー会員となる。

山田登世子

福岡県生まれ。フランス文学者。現在、愛知淑徳大学教授。ファッション、ブランド、メディア、リゾートなど、近代フランス文化史をベースにした著書多数。いろいろな本のなかでシャネルを語る。パリを舞台にした恋愛小説も書く。主な著書に『モードの帝国』(ちくま学芸文庫)、『ブランドの世紀』(マガジンハウス)、『ブランドの条件』(岩波新書)、『晶子とシャネル』(勁草書房)、小説『恍惚』(文藝春秋)など。主な訳書に、バルザック『従妹ベッド』(藤原書店)、セルトー『文化の政治学』(岩波書店)ほか。