配信日 雑誌名
2025/03/03 東京人 2025年4月号

歴史学のトリセツ ――歴史の見方が変わるとき (ちくまプリマー新書 410)

ISBN: 4480684360

発売日: 2022/09/08

出版社: 筑摩書房

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・ひとびとの記憶が大切にされないのはなぜ?

・国中心で語られる理由は?

・客観的であれば、よいのか?



「世界史」「日本史」「歴史総合」がもっと面白くなる!



歴史がつまらないという人は残念ながら結構いる。

では、なぜそう感じてしまうのか?

その理由を教科書から探り、さらには教科書が書かれる元となる歴史学から解き明かそう。

歴史学の考え方を知れば、歴史が面白くなるに違いない!



【目次】

第1章 高等学校教科書を読んでみる

原因は高等学校歴史教科書か?/ナショナル・ヒストリーではみえないもの/欠如モデルの問題点/記憶が排除される背景/つまらないのにも理由がある



第2章 「歴史を学ぶ」とはどういうことか

歴史学の父といえば?/実証主義と「記憶の排除」/公文書至上主義とナショナル・ヒストリー/資料批判と欠如モデル/科学としての歴史学の功罪/ランケ以後の歴史学



第3章 歴史のかたちはひとつだけじゃない

科学としての歴史学は良いとして/アナール学派の成立――フランス/労働史学の誕生――イギリス/世界システム論――アメリカ合衆国/「マルクスとヴェーバー」から――日本・その1/「下からの歴史」としての社会史学へ――日本・その2/モダニズムがもたらしたもの/歴史学に対するポスト・モダニズムの影響とは?



第4章 歴史の危機とその可能性

言葉とモノ/ソシュール、登場/言語論的転回と歴史学/歴史学者たちの対応・その1――受容/歴史学者たちの対応・その2――批判的考察/歴史学者たちの対応・その3――無視/ポスト・コロニアリズムも忘れてはいけない/ポスト・コロニアリズムは、守備範囲を広げてゆく



第5章 世界がかわれば歴史もかわる

時代の節目、一九八九年/理論から実践へ/記憶研究(メモリー・スタディーズ)と個人的記憶/記憶研究と集合的記憶/ナショナル・ヒストリーとナショナリズム/グローバル化とグローバル・ヒストリー/一般のひとの位置と役割とは/コミュニカティヴな実践としてのパブリック・ヒストリー