配信日 | 雑誌名 | 号 |
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2025/03/10 | 週刊ダイヤモンド | 2025年3月15日号 |
宛名のない手紙:チェルヌイシェフスキー哲学的論戦珠玉
ISBN: 456009134X
発売日: 2025/3/3
出版社: 白水社
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著者について
[著者紹介]
ニコライ・チェルヌイシェフスキー(1828–1889)
帝政ロシアの思想家、政治・社会評論家、経済学者、作家。サラトフの聖職者の家庭の生まれ。より民主的な社会の建設のためツァーリズム打倒を掲げ、生涯にわたり急進的な言論活動を展開した。その反体制的な言論活動により1862年7月に逮捕、ペトロパヴロフスク要塞監獄に収監される。シベリア流刑の判決が下るまでの一年半のあいだに書き上げられたのが、社会主義的な理念に基づく協同組合論や女性解放論で当時のロシア社会でも大きな反響を呼んだ小説『何をなすべきか』であった。その影響は、レーニンのみならず、エマ・ゴールドマンやアイン・ランドといった後の世代へも及ぶことになる。シベリアの流刑地を転々とさせられ、都市部に居住する禁が解かれたのはようやく晩年となってからで、故郷サラトフでその生涯を閉じた。
[編訳者略歴]
多和田栄治(たわだ・えいじ)
1933年、岐阜県生まれ。1956年、早稲田大学第二文学部露文専修を卒業。出版社、英米大学出版局代理店に勤務ののち、1974年、ドイツ書専門のエルベ書店を設立(2023年8月閉店)。1988年から2024年まで、東京多摩公団住宅自治会協議会会長、全国公団自治協代表幹事を務める。
ソビエト科学アカデミー『世界哲学史』第2巻(共訳)、年報『現代ソビエト哲学』(共訳)、カーガン『美学入門』(伊吹二郎名義、共訳)など、美学・藝術論関係のロシア語文献の翻訳があるほか、著書に『検証 公団居住60年』、『住宅団地 記憶と再生』(以上、東信堂)がある。